特別養護老人ホーム福寿荘福原山荘と福寿荘は、それぞれ9月7日と9月15日に、岩手医科大学付属内丸メディカルセンター 内丸感染制御部 副部長 高橋幹夫先生を講師にお迎えして、「新型コロナウイルス感染症対策研修会」を開催しました(三密を避けるために、受講する職員数には制限をもうけました)。
先生には最初に施設内を職員と一緒にラウンドして頂き、感染防御の視点から建物内のポイントごとにその場で注意点の指摘を受けました。さらに、感染が疑われる人や陽性者があった場合の施設のゾーニングと職員の動線について具体的な提示があり、施設では早速準備を進めることにしました。在宅部(ショートステイ、デイサービス)のラウンドでは、サービス利用中の皆さんの様子もご覧になり、活動の楽しみを減らさない工夫をしながらの感染予防の方法を教えて頂きました。
約一時間半の講習では、
・特養、老健施設におけるゾーニングの必要性(考え方)
・「濃厚接触者」の新しい定義
・感染防止に適切な職員の休憩の仕方、休憩場所
・マスク着用による効果の実態
・唾液の持つ、抗菌抗ウイルス作用 口腔ケアの効果
・医療用ガウンの正しい着脱方法
・適切な換気の仕方とその重要性
・フレイル(加齢による心身機能の低下)予防のための在宅部の役割
・職員と施設利用者、双方のメンタルヘルス維持への心がけ
等について講義を受けました。職員からは日頃不安に思っていることへの疑問や、利用者さんやご家族への対応についての質問がなされ、先生からはそれに対する明確な回答やご教示を頂き、不安や疑問の多くが解消され、今後の課題が示されました。ただ、防御すべきは「目に見えない相手」であり、県内そして全国の状況は常に変化を続けている中で、対抗手段が変わる可能性もあります。今後も施設入所者、在宅利用者の皆さんと自分自身とを守るべく、日々感染症予防に努める決意を新たにした時でもありました。