院長から

大雪の日に

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16日の朝、自宅周囲の雪の積もりように驚きました。強い寒気団の襲来による全国的な積雪の予報はありましたが、まさか内陸でこれほど降るとは思っていませんでした。反射的に心配になるのは、職員の出勤状況です。誰しもが、自宅まわりの除雪を終えてから出てくるはずです。昨日からの夜勤に入っている職員も、暗い中どれほどの難儀をして出勤したことでしょう。仕事とはいえ、頭が下がります。

一方、在宅部の職員も、利用者さんの送迎や訪問のための車の運転には、細心の注意を払っています。ときには渋滞に巻き込まれたり、雪にタイヤがとられたり、早めに施設を出発しても、予定通りの時刻に目的地に到着できないこともあります。利用者さんは利用者さんで、自宅玄関まで車輛が入れないことを事前に連絡してくださったりします。

施設周辺は、数日前と風景を一変させ、いっきにわたしたちの気持ちを1年の終わりに向けて追い立てているようです。夜間を通してしんしんと降る雪に、

 

太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪降り積む。

次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪降り積む。

 

三好達治のこの詩を思い出したのも束の間、朝には雪は文字通り「壁」となって生活道路のあちこちを塞ぎました。県内陸部でこうなのですから、山沿いや日本海側の1メートルを遙かに超える積雪は、わたしたちには容易に想像できません。冬期間、三度の食事と同様に雪かきが日課に組み込まれている暮らし、そこから北国の介護施設で働く方々の暮らしにまで想像をめぐらし、未知の”仲間”へひそかなエールを送ったことでした。