2月19日は、二四節気のひとつ「雨水」でした。雪や氷が解けて水となる、という意味から雨水と呼ばれ、この頃から農耕の準備に力が入る(日本大歳時記)とされています。タテに長い日本で、どこも農耕のスタートの時期が同じとは思えませんが、「立春」に続き、いよいよ春が動き出す節目の日だったのでしょう。
きょう2月24日の水沢は朝から細かな雪が降り、日中の最高気温は昨日を10℃以上も下回るとのことです。昭和のヒット曲にも歌われた「なごり雪」でしょうか。今年は誰もが雪かきに追われ、どこの自治体も除雪の予算を使い果たし、名残りどころか「雪はもう沢山」という気持ちになっています。
何年か後に2020年から2021年にかけての冬を思い出すとき、わたしたちの記憶にあるのはどんなことでしょう。コロナウイルス関連のこと、記録的な大雪、3.11からまる10年の直前に東北を襲った大きな余震。それらから派生する人ひとりひとりへの影響はあまりにも多岐にわたり、数え上げればきりがありません。毎日の暮らしの細かな制約、習慣づけに始まり、全国的な移動、受験、就職、引っ越し、学校の式典等だけをあげてみても、どれほど個々人の運命を左右するかわかりません。今、特にもコロナウイルスに関連して世界中が混乱の中にあり、落ち着くのは2年後とも3年後ともいわれています。多難の季節を冬に、希望を春に例えるのは世のならいですが、文字通りのこの厳冬の先にある「春」の訪れを待ちたいものです。
春の雪は、今日は終日降り続くようです。