6月も半ばをすぎて、「今年も半分が終わるのか。早いなあ」という声が聞こえてきます。身近なところでも、世の中全体も、コロナウイルス関連の話題に一喜一憂? している間に、季節が巡っています。どこへも出かけず、人と会う機会も減っていることで、毎年変わらずに咲き続ける花々や、季節の風景の美しさに、改めて気がついた人が多いと聞きます。
様々な催しも「密を避ける」ため、人数制限や内容の簡略化などを工夫して行われています。6月6日に行われた種山高原の山開きは、TVの報道によると、簡素な神事を行ったあと、参加者は互いの距離をとりながら短時間のハイキングを楽しんだ、とのことです。
ここ岩手は、6月になって急な気温の上昇があり、既に夏日が続いています。そこへ湿度や、マスク装着による顔周りの熱のこもりもあり、いつにもまして吹く風の涼しさをありがたく思います。
種山高原の山開きの光景に、草木の上を渡る風を思い、宮沢賢治の詩が重なりました。山開きの時期になると、江刺の人首町から歩いて種山高原へ向かったという賢治のことが思われます。
高原
海だべかと おら 思たれば
やっぱり光る山だだじゃい。
ホウ
髪毛 風吹けば
鹿踊りだぢゃい
賢治さんには、「風」が似合います。